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吉野郡の玄関口として、古くから商工業が栄えた町「大淀」は、梨やお茶などの生産地としても有名です。また歴史に残る能楽シテ方五流のうち、大和四座と呼ばれる観世の流れを持つ「桧垣本の猿楽」があったところであり、また花岡大学ゆかりの地でもあります。

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 大淀名所ガイド
世尊寺壷阪峠越え
いにしえ、貴族が飛鳥から吉野に入るもっとも平坦な道は、巨瀬路から今木を通り下渕に抜ける道でした。遠回りですが、大勢連れで越すには一番良い道で、最も古くに開けました。
これに対し、壺坂を越えて吉野に入る道は、直線コースではあるものの、非常に険しい道でした。しかし、この道を越えてもたらされた仏教文化は壮麗な吉野寺の建立につながり、吉野における仏教文化のはじまりとなりました。平安貴族はこの道を通り田口に出て吉野寺に参り、六田から渡しを経て吉野に入りました。その後も修験道の隆盛と共に栄えました。田口集落から離れること数百メートル、安産の滝の上にあった安佐寺は、その由緒は不明ですが、藤原朝時代の作と思われる優秀な仏像が安置されていたことから立派な寺であったことが偲ばれます。大淀古道は、山上参りの客で賑わい、明治中期頃まで茶店や、めし屋もあったように、今では想像もできないほどの、人の行き交う道であったようです。

コースルート・見所ガイド
ガイドルートは高取町の
壷阪寺から五百羅漢へ向かい、高取城跡まで行ったあと、壷阪峠まで戻って峠を南に下り、大淀町へ向かうコースを設定しています。途中でいくつかのポイントがありますので、それをわかりやすく解説しました。
コースルート
壷阪山駅→壷阪寺→五百羅漢
高取城跡→壷阪寺分岐点→安産の滝
世尊寺→柳の渡し→近鉄六田駅



コースルート@

武家屋敷(長屋門)
高取山のふもとにあり、城下町として栄えた土佐から子嶋にかけては、
いまでも
格子戸を構えた武家屋敷が残り、その歴史をしのぶことができます。
中でも
下子嶋にある植村家(旧高取藩家老屋敷)住宅にある長屋門は、
ひときわ立派な印象で圧倒されます。
県重要文化財
壷坂寺
壷阪峠に近い山中にある古寺で、南法華寺とも呼ばれます。
静かな境内には3月に3,000本をこえる椿が咲き、4月には桜、
5月に牡丹、秋の紅葉・・。それぞれに彩りが美しく、
季節ごとに訪れる楽しみがあります。
寺の名を有名にしたのは、盲目の沢市が妻お里の愛情と
観音信仰で眼が見えるようになるという、
浄瑠璃「壷坂霊験記」でした。
境内を歩いていておどろくのは、インドから贈られたという
高さ
20mもある大観音像です。
五百羅漢
壷阪寺から高取山に向かう途中にあり、自然石の岩肌に彫られた石仏群です。
大和には石仏が多いことはよく知られていますが、
これくらい壮大な群像は珍しいといわれるほどのスケール。
隣には
両界曼荼羅十一面尊五社名神などがあり、
これらを総称して
香高山石仏群と呼んでいます。

コースルートA


高取城跡
高取山山頂に築かれた典型的な山城
奈良盆地から眺めると、まるで白い芙蓉の花が
咲いたようだといわれた天下の名城も、
明治になって取り壊され、
いまは堅固な石垣を残すだけになりました。
山頂からは、吉野、金剛、葛城の山並みを望めることができます。
城跡でお弁当を食べ、ひと休みするのもいいでしょう。
安産の滝
山中にある小さな滝。後方にはかつて阿佐寺があり、
ここはその寺の僧侶の行場だったとか。
そこから「あさのたき」となり、いつしか「
あんさんのたき」と
呼ばれるようになったといいます。

コースルートB

世尊寺
すでに
6世紀頃には創建されていたという古寺で、当時は吉野寺と呼ばれていました。
聖徳太子が建立した48ヶ寺のうちのひとつ。
その後、
現光寺比蘇寺と名を変えて、
現在は
世尊寺といいます。
寺伝によると、用明ニ年聖徳太子の創建といわれています。
山門には
左甚五郎作と伝える天の邪鬼の彫刻があります。
まずはじっくりとこれを鑑賞してから、境内を歩いてみましょう。
中門との間に
東西両塔の塔跡があり、東塔聖徳太子が、
西塔推古天皇が建てたといわれます。
比蘇寺形式と呼ばれていますが、それは東西それぞれが
独特の形式を持っているからです。
中門を入った広い中庭が
金堂跡
現在の本堂があるところは
講堂跡といわれます。
これだけでも昔はかなりの大寺であったことがわかります。
境内は周囲の山のムードに溶け込んで静か。
「世にさかる花にも念仏まうしけり」という芭蕉の句碑もあります。
柳の渡し
古道ルートのフィニッシュとなるのが柳の渡し跡。
多くの人がここから舟で対岸に渡りました。柳が植えられ、
天明6年に建てられた大きな石灯篭道標に、
往時の賑わいぶりがうかがえます




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